出汁といえば「昆布」「鰹節」「煮干し」などが有名です。
日本の出汁といえばこれらが有名ですが、世界にはまだほかにも様々な出汁があります。
その中でもトマトを使った出汁を挙げていきます。
目次
フォン・ド・ヴォライユ
フォン・ド・ヴォライユは本格的な鶏の出汁です。
下処理をした鶏ガラと香味野菜を大きめの鍋で水から煮出します。
火加減に注意しながら弱火で煮込むようにします。
材料は炒めずに生のまま煮込むために、色のついていない出汁に仕上がり、素材の味を生かした出汁となっています。
出来上がったものは小分けにし、冷凍もできるので保存することもできます。
〈材料〉
・鶏ガラ…4羽
・たまねぎ…1個
・にんじん…1本
・セロリ…1本
・トマト…1/2個
・タイム…少量
・ローリエ…少量
・パセリの茎…少量
・粒胡椒…少々
・水…1ℓ
・塩…少々
〈作り方〉
①鍋に下処理をした鶏ガラと水を入れ、沸騰するまで強火にかけます。
浮いてくるあくは丁寧に取り除きます。
②たまねぎは1cmの輪切り2枚をフライパンで焼きます。
たまねぎの残りとにんじん、セロリはザク切りにし、トマトは半分に切り、鍋に入れます。
③タイム、ローリエ、パセリの茎、粗くつぶした粒胡椒、塩を加えます。
沸騰したら火を弱め、あくを取りながら2時間ほど煮込み、レードルを使って静かにこせば完成です。
このフォン・ド・ヴォライユを使った料理「蒸し鶏肉のツナソース和え」を紹介します。
〈材料(4人分)〉
・フォン・ド・ヴォライユ…100㎖
・鶏むね肉…2枚
・ミニトマト…8個
・アサツキ…1/2束
・塩、胡椒…少々
・ツナソース(※)400g
〈作り方〉
①鶏むね肉は皮をとり、半分に切ります。
塩、胡椒をして重ならないように鍋に並べます。
フォン・ド・ヴォライユを加え、蓋をして中火で蒸し煮にします。
②①を汁ごと冷まし、鶏むね肉をとり出し、薄く切ります。
ミニトマトは半分に切り、アサツキは小口切りにします。
③①の汁はこし、ツナソースとあえます。
④鶏のむね肉、ミニトマトえお皿に盛り、③のソースをかけアサツキを散らせば完成です。
〈※ツナソースの作り方〉
ツナ缶75g、アンチョビ3枚、生クリーム75㎖、マヨネーズ150㎖、茹で汁50~80㎖をすべてミキサーにかければ完成です。
ジュ・ド・ヴォライユ
直訳すると「鶏のジュース(肉汁)」という意味で、濃い鶏の出汁となっています。
鶏ガラはよく焦げ目をつけて香ばしく炒めます。
きちんと火が入るよう、野菜は別のなべで炒めましょう。
肉汁、香味野菜の香りそれぞれが出たころになべに合わせ、ハーブとともに煮込みます。
鶏のうま味成分と野菜のコクが合わさり、絶妙な味に仕上がります。
〈材料〉
・鶏ガラ…2羽
・たまねぎ…1個
・にんじん…1本
・セロリ…1/2本
・トマト…1/2個
・ニンニク…2片
・タイム…少量
・ローリエ…少量
・パセリの茎…少量
・粒胡椒…少々
・塩…少々
・水…1ℓ
・サラダ油…適当
〈作り方〉
①鶏ガラは叩いて小さくします。
たまねぎ、にんじん、セロリ、トマトはザクきりにします。
ニンニクは皮付きで半分に切ります。
②フライパンに油を熱し、鶏ガラを入れ炒めます。
別の鍋にはトマト以外の野菜を炒めましょう。
③炒めた野菜と鶏ガラを合わせます。
水1ℓは、鶏ガラを傷めたフライパンに入れ、肉汁ごと鍋に加えていきます。
④野菜と鶏ガラを合わせた鍋にトマト、タイム、ローリエ、パセリの茎、粗くつぶした粒胡椒を入れます。
沸騰したら火を弱め、あくをとりながら2時間ほど煮込みます。
最後にこして完成です。
ジュ・ド・ヴォライユを使った料理「鴨のはちみつソース」を紹介します。
〈材料(2人分)〉
・ジュ・ド・ヴォライユ…250㎖
・カモ…150g
・エリンギ…少量
・アサツキ…少量
・はちみつ…大さじ1
・白ワインビネガー…大さじ1
・塩、胡椒…少々
・サラダ油…適量
〈作り方〉
①カモに塩、胡椒をし、サラダ油をひいたフライパンで皮を約6分、表を約4分焼きます。
スライスしたエリンギも焼き、皿に盛りつけます。
②①のフライパンに残った余分な油は捨て、はちみつを入れ、少々焦がします。
③②に白ワインビネガー、ジュ・ド・ヴォライユを加え、少々煮ます。
このソースを①にかけ、アサツキを添えて完成です。