おさえておきたい基本の出汁の取り方

出汁は日本料理に欠かせない重要な要素の一つです。素材の味を生かしつつ、風味豊かな料理に仕上げることができる出汁は世界中で注目されています。だしは素材によって取り方が異なります。覚えておきたい基本の出汁の取り方をご紹介します。

目次

かつお一番出汁

豊かな味と香り、透き通った美しい琥珀色のかつお一番出汁はお吸い物、味噌汁、茶碗蒸しや麺類のつゆなどに利用されます。かつおの濃厚で上品な香りが特徴です。

【材料】
かつお節…30g
水…1000ml

【作り方】
1. 鍋に水を入れて沸騰させて火を止めます。
2. 1にかつお節を入れ、1~2分置きます。
3. ざるにさらしかキッチンペーパーを乗せ、2を濾して出来上がりです。自然に落ちる出汁だけを使います。

火を止めてからかつおを入れることで上品な出汁をとることができます。3で濾す際かつお節を絞るとえぐみが出るので自然に濾されるのを待ちましょう。

かつお二番出汁

一番出汁で使ったかつお節を使ったうまみが濃厚な出汁です。煮出すことでうまみを引き出し、追いがつおで香りをプラスします。煮物などに向いています。

【材料】
一番だしで使用したかつお節…30g分
水…500ml
追いがつお用かつお節…5g程度

1. 鍋に水と出汁がらのかつお節を入れて火にかけ、沸騰させてから5分ほどに出します。
2. 火を止めて追いがつお用かつお節を入れ、1~2分置きます。自然に濾して出来上がりです。

二番出汁は濃厚なうまみが特徴ですが一度煮出したかつおを使うため香りが薄くなりがちです。そのため少量ですが追いがつおをすることで香りを補います。

昆布出汁

さっぱりとした出汁が出る昆布出汁は湯豆腐やおでん、鍋料理などに使われます。

【材料】
昆布…15cm四方
水…1000ml

【作り方】
昆布を水につけ、30~1時間ほど置きます。その後鍋を火にかけ、5~6分に出して出来上がりです。あまり煮過ぎると昆布の臭みが出てしまうので注意が必要です。昆布に切れ目を入れることで身zにつける時間を短くすることができます。

かつおと昆布の合わせ出汁

動物性のかつおと植物性の昆布を合わせることでうまみの相乗効果が期待でき、より深い味わいの出汁が取れます。煮物などに使われます。

【材料】
かつお節…20g
昆布…15cm四方
水…1000ml

【作り方】
1. 鍋に水と昆布を入れ、1時間ほど置きます。その後火にかけて鍋底から小さな気泡が出るくらいになったら昆布を取り出します。
2. 1を沸騰させて火を止め、かつお節を入れて1~2分置き、ざるで濾して出来上がりです。

1で昆布を取り出すタイミングは沸騰直前が目安です。に過ぎると昆布の臭みが出てしまいます。

煮干し出汁

煮干し独特の香りが特徴の煮干し出汁はみそ汁などに使われます。

【材料】
にぼし…30~40g
水…1000ml

【作り方】
1.煮干しは頭を取って身を開き、内臓を取り除きます。水につけて一晩ほど置き、火にかけます。
2.中火にかけて途中アクがでたら取り除きながら5分ほど煮出します。
3.ざるで濾して出来上がりです。

出汁を取った後の煮干しは身が柔らかくなっているのでみそ汁の具としてそのまま食べることができます。
頭や内臓は苦味があるため一般的には取り除かれますが気にならない場合はそのまま使ってもよいでしょう。