出汁とはどんな存在か

一言で言うと

出汁とは、料理にうま味を加えるための抽出液です。
この抽出を行う素材には様々な種類が存在し、出汁の取り方や出汁に含まれる栄養素も異なってきます。そのため出汁にも味のバリエーションがあり使用される料理にも変化が出てきます。

具体的な出汁の役割

出汁は煮出し汁とも呼ばれます。もう少し詳細に出汁を説明すると、水に動植物食品のうま味成分を抽出し、料理に使われる素材そのものの味を活かすこと、またそれらと別に調味料と合わせることで料理全体としてその味を向上させる役割を持っています。よく出汁に使われる昆布や干しシイタケなどは植物性の食品です。一方かつお節や鳥がらなどは動物性食品に分類されます。出汁を使った料理にはアミノ酸や核酸などが含まれることで栄養価値も高まります。日本料理においても出汁の役割は非常に重要で、素材にはかつお節や昆布がよく使われ、この他にも煮干しや干しシイタケの出番も多いです。

出汁として抽出される主な成分

うま味成分とは、酸味や苦味、甘味などに代表される「味」と独立したもう一つの、うま味という「味」を形成しているとも言われています。このことはうま味を元来の味では表現ができないことからも言われています。成分としてはグルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムなどがあり、これらの味がうま味ということになります。グルタミン酸ナトリウムはアミノ酸の系統に属し、昆布などの植物系の素材から抽出することができます。これに対してイノシン酸ナトリウムやグアニル酸ナトリウムは核酸の系統に属しています。イノシン酸ナトリウムは肉や魚から抽出されるうま味成分で、グアニル酸ナトリウムはシイタケやマツタケなどのキノコ類から抽出されるうま味成分です。

出汁の種類について

ここまでで説明した通り出汁と言っても素材による違いは大きく、またその種類も豊富です。以下、素材によって異なる出汁の種類について簡単に紹介していきます。
・かつお出汁
かつお出汁の特徴は風味が豊かで上品な香りが楽しめるところです。和食において、料理のベースとしての利用価値が高くすまし汁などとよく合います。
・昆布出汁
かつお出汁と並んで日本ではメジャーな出汁です。昆布にもいくつかの種類がありますが、基本的にはあっさりとした味わいで、料理に使われた素材そのものの味を引き立てる効果が期待できます。
・煮干し出汁
昆布出汁やかつお出汁と比べるとややクセが強く魚介の香りが強めに出てきます。
・野菜出汁
植物性の食品をふんだんに使用しておりグルタミン酸ナトリウムが多く抽出されます。比較的クセもなく、コンソメスープ等には合う出汁と言えます。
・あご出汁
あご出汁とはトビウオを使った出汁のことで、魚独特の青臭さが少ないことが特徴です。
・1番出汁と2番出汁
かつおと昆布を併せて使う出汁で、1番出汁を取った後の素材からさらに出汁を取ったのが2番出汁となります。幅広く利用できることが出来る出汁です。

出汁なくして料理はできない

出汁はそれだけで料理として完結することはできませんし、あまり味を感じることができないものもあります。しかし出汁は料理の味を支える存在で、これがなくなっては味気ないものになってしまうことでしょう。