出汁の簡単な取り方

出汁をなぜ取るのか

簡単に出汁を取る意味を説明すると、うま味成分を料理に加えるためです。出汁の種類によっては香りや味が変わってきますが、特に汁のある料理にとって出汁の重要度は高いと言えます。出汁を使うことで料理の味わい深さを増すことができます。

出汁の種類と取り方

・昆布出汁
昆布出汁を取る機会は他の出汁よりもかなり多いことでしょう。昆布出汁といっても昆布の種類による微妙な違いはあります。日高昆布や利尻昆布など昆布の種類は豊富で、香りの違いやクセの強さまで様々なものがあります。基本的に昆布出汁はあっさりとした味わいになることが多く万人に合う出汁と言えます。出汁に含まれるうま味成分にはアミノ酸と核酸があり、その中でもグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などがあります。昆布出汁ではグルタミン酸の含有量が大きな割合を占めており、その出汁からは素材そのものの良さを引き出す効果が得られます。昆布出汁に使用される昆布は多くの場合干し昆布となっているため、まずは水に30分程度浸す必要があります。そしてその前段階として、昆布表面をきれいにするため軽く拭くことを要しますが、この表面にはうま味成分も付いているためあくまで軽く拭くようにしましょう。水に浸けたあとは火にかけ沸騰直前で取り出せば完成です。
・かつお出汁
昆布出汁と並んで使用頻度の高い出汁です。昆布出汁と比べて香りが豊かで上品な味わいとなります。かつお出汁に含まれるうま味成分は、イノシン酸が大きな割合を占めています。そもそもかつお出汁と昆布出汁では動物性食品と植物性食品という大きな違いがあります。かつお節に代表される動物性の出汁では、イノシン酸が多く含まれていることが特徴です。一方昆布に代表される植物性の出汁の場合グルタミン酸が多く含まれています。グアニル酸はキノコ類から取った出汁に多く含まれており、干しシイタケやマツタケによる出汁が一般的です。かつお節で出汁を取る時、事前に水に浸す必要はありません。鍋に水を張り沸騰させてから投入します。投入したらすぐ火を弱め、煮立てるのは2・3分で十分です。あとはこの出汁を濾せば完成となります。
・煮干し出汁
煮干し出汁では一般的に、干したイワシを使用します。魚介系の強い香りが特徴的で、これも様々な料理への応用ができるもののうま味と香りのどちらも強いためクセが強い出汁とも言えます。そのため昆布出汁やかつお出汁と比べると利用場面はやや限定的となるでしょう。また好き嫌いも分かれる出汁であることは覚えておく必要があります。煮干し出汁も昆布と同様に水に30分程度浸します。しかし煮干しの場合腹わたをそのままにして出汁を取ると苦味も抽出されてしまうので取り除いておくと良いでしょう。その後火にかけ沸騰後は火を弱めましょう。そのまま10分ほど待ち、濾せば完成です。

基本的に共通している作業が多い

出会う機会の多い定番の出汁について手順を紹介しましたが、その作業に共通点が多いことに気が付くかと思います。干されて乾燥したものはいったん水で戻すこと、水と共に火にかけることなどが挙げられます。これら以外にも出汁には多くの種類がありますが、ほとんどの場合煮ることでうま味成分を抽出することができます。