煮干し出汁の取り方

目次

昆布出汁に次ぐ主要の出汁

煮干し出汁は和食に使われる出汁として有名です。この他和食やその他にも色んなものに活用できる出汁として昆布出汁やかつお出汁があります。これらの特徴の一つはあっさりとしており比較的幅広い料理に加えやすいことです。煮干しを使った場合にはこれらよりもクセが強く、その分利用範囲もやや狭まります。しかしそれでも数多くの料理に使われる一般的な出汁の一つとされています。他の出汁と組み合わせることもあるので出番も多くなっています。日本では親しみの深いみそ汁もこの煮干し出汁を使うことがあります。

煮干し出汁を取るのに準備するもの

・新鮮な煮干しを使う

出汁は手間のかかる作業というイメージがありますが、手順が多くあるわけではありません。また必要なものも水と煮干しだけです。しかし昆布やかつお節と違ってどの煮干しを選ぶかによって味が変化してくるので出汁を取る前に煮干しの選別をすることがあります。そもそも煮干しとはイワシをゆでて干したものです。長い間空気中にさらされていると酸化してしまい味が落ちてきます。できるだけ新鮮さを持ったものを選んだ方がおいしい出汁が作れます。

・選別のポイント

見分けるポイントは煮干しの腹です。鮮度が落ちた状態でゆでたイワシは腹が裂けていることがあります。もう一つ見分けるポイントは色です。新鮮なものは銀色が強く残っていますが、鮮度が落ちてくると黄色っぽく変色していることが多いです。この選別をしないとおいしく作れないということではなく、必ずしないといけない手順ではありません。ここぞという時の料理にこの一手間を加えるようにすれば良いでしょう。

出汁の取り方

1. 水500mlを張った鍋に煮干し10gを入れて30分待ちます。
2. 中火で加熱して沸騰させます。このとき灰汁が出たらすくい取りましょう。
3. 沸騰後5分煮出せば完成です。
これが煮干し出汁の基本的な取り方です。また、同じ煮干しを使った出汁でも取り方や違う食材を加えることで性質を変えることができます。最初に説明したのは火を使う煮出しによる方法です。時間はかかりますが水に浸けるだけでできる水出し法もあります。この場合は水に煮干しを入れてそのまま冷蔵庫で一晩放置するだけです。とても簡単で、煮干しから出やすい雑味を抑えることができます。すっきりとして上品な出汁を取ることができます。

昆布と合わせて出汁を取る

ほとんど同じ手順で昆布との合わせ出汁を取ることができます。
1. 水500mlを張った鍋に煮干し5gと昆布5gを入れて30分待ちます。
2. 中火で加熱して沸騰前に昆布だけ取り出します。
3. 沸騰後灰汁を取り5分煮出せば完成です。
昆布と組み合わせば煮干しだけで取った出汁と比べてクセが少なくなるので汎用性が増します。また両方の出汁が相乗効果でよりうま味の効いたものになります。昆布を使ったときも水出しで取ることができます。一度に多めに出汁を作っておけば使いたいときにすぐ使えて便利です。しかし長期保存できるものではないので、冷蔵庫で保存していても1週間以内に使い切るようにしましょう。この作り置きをする以外にもコストを抑える方法として二番出汁をとることがおすすめです。一度出汁を取った素材を再び使うことで違った風味を楽しめる出汁が取れます。