昆布は主に東北地方より北で生産されています。
国内産の昆布の90%以上が北海道産です。
美味しい昆布を選ぶには、まず色を見ます。
良い昆布は緑褐色かかっており、ツヤがあります。
そのなかでも香りよく、乾燥した肉厚なものがよりおいしい昆布となっています。
黄色っぽくツヤのないものは品質が良くありません。
また、用途に合わせて昆布を選びます。
大きく分けて「出汁をとるのに向いている昆布」と「煮て食べるのに向いている昆布」に分けられます。
出汁をとるのに適した昆布は、うま味成分を多く含んでいる種類のものです。
繊維質でしっかりと肉厚、価格も高めなのが特徴です。
「真昆布」や「利尻昆布」などがこれに当てはまります。
煮て食べるならば、煮あがりが早く繊維質が少なく、やわらかい種類が適しています。
うま味成分は少ないですが、価格も手頃です。
昆布巻きや佃煮などにも向いています。
「日高昆布」や「長昆布」が有名です。
昆布の使い方
昆布を使うときはまず、昆布の表面の汚れを乾いた布巾で取り除きます。
この際に、表面に出ている白い粉はうま味成分の結晶なので、取らないようにします。
出汁を取るときは昆布を水に入れて一晩おき、ぬめりが出てから使うのが基本です。
このぬめりは、食物繊維に含まれるアルギン酸が溶け出したものです。
昆布の味
代表的な昆布の味を4種挙げます。
濃い色のものは関東、淡い色のものは京都の人に人気となっています。
「羅臼昆布」
もっとも色が濃く、黄色味がかかっています。
味も濃く、コクのある味わいです。
「真昆布」
色が薄く、上品な薄味をしています。
ほんのりとした甘みを感じます。
「利尻昆布」
濁りのない透明色で、少し塩気があります。
出汁としては、塩分があるだけ料理に向いています。
「日高昆布」
4つの中で甘味が最も少なく、ぬるぬるした感じがします。
出汁にもなり、食べても甘い昆布です。
昆布からとる出汁
昆布出汁は上品でくせがなく、隠し味のような使い方のできる出汁です。
沸騰させてしまうと昆布からぬめりが出てしまうので、火加減に気を付けながら水からゆっくるり煮立てます。
加熱せずに、水に浸けたまま出汁をとる方法もあります。
昆布出汁は強い主張のない味で、料理の素材の味やうま味、香りを引き立たせてくれます。
お吸い物や薄味の炊き込みご飯に最適な出汁です。
材料は「真昆布10~15g、水1ℓ」です。
水煮対する重量比は「昆布1~1.5%」となります。
まずは昆布の汚れをふき取り、鍋に水とともに入れて弱火で10分煮出します。
火にかける前に昆布を水に2~3時間ほど置いておくと、さらにうま味を出すことが出来ます。
えぐみが出てしまうので、煮立たせないよう十分注意し、沸騰直前に昆布を取り出します。