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投稿者:micomico1964

うま味がたっぷりの干ししいたけの出汁の取り方

  • 投稿 2018/12/19
  • 出汁
うま味がたっぷりの干ししいたけの出汁の取り方

うま味が凝縮された干ししいたけの出汁は香りが良く、縁起がいいので、お正月のお煮しめなどハレの日のお料理に適しています。

干ししいたけの種類

干ししいたけは傘の開き方や大きさで呼び名が変わります。
まず、傘の開き具合が七分開きにならないうちに採取したものを「どんこ」と言います。肉厚で全体が丸みを帯びているため、料理ではその形を活かした含め煮などに適しています。
また、生育状態が良好で直径が6センチから9センチもある「大つぶし」という特大のどんこがあります。通常のどんこが3センチから4センチですのでかなりの大きさです。肉厚で味も良いのでバター焼きなどにしても美味しいです。
傘の開き具合が八分から全開の状態で採取したものは「香信」と言います。肉が薄く形は平らに近く、巻き込みも浅いため、散らし寿司などの刻んで使う料理に適しています。
また、干ししいたけを袋詰めする際に欠けてしまったものだけを集めた「欠け葉」は比較的安価で購入できるので、家庭で出汁を取る時に利用すると良いでしょう。

干ししいたけの出汁の取り方

煮出しと水出しの二つの方法があります。
時間がない時は煮出しを、時間がある時はしいたけのうま味を充分に引き出せる水出しをおすすめします。

【材料】

干ししいたけ・・・30グラムから40グラム

水・・・1000cc

【作り方】

①水出しは5℃くらいの冷水につけておきます。時間はしいたけの厚みによって変わりますが、香信でしたら大体5時間、どんこでしたら10時間を目安にしましょう。夏場は冷蔵庫に入れておきましょう。

②煮出しは、まず水と干ししいたけを鍋に入れ1時間以上浸けておきます。

③そのまま中火にかけ、沸騰したらアクを取り2分から3分ほど煮出します。

④ザルにふきんかペーパータオルを敷いて、ゆっくりと漉しながらボウルで受けて出来上がりです。

干ししいたけの出汁を使った絶品料理レシピ

・干ししいたけ入りひじき煮

【材料】四人分

干しひじき・・・40グラム

干ししいたけ・・・2枚

水・・・400cc

にんじん・・・100グラム

油揚げ・・・1枚

ごま油・・・大さじ2杯

みりん・・・大さじ2杯

砂糖・・・大さじ3杯

しょうゆ・・・大さじ4杯

【作り方】

①水出し(もしくは煮出し)の要領で干ししいたけの出汁を取ります。

②ひじきは水で戻し、水気を切ります。

③出汁を取った干ししいたけは石づきを取って薄切りにします。にんじんは千切り、油揚げは熱湯を回しかけて油抜きをした後で細めの短冊に切ります。

④鍋にごま油を熱し、②と③をさっと炒めます。

⑤①の干ししいたけ出汁とみりんと砂糖を加え15分ほど煮ます。

⑥仕上げにしょうゆを加えて出来上がりです。

・干ししいたけと鶏肉の炊き込みごはん

【材料】米2合分

鶏むね肉または鶏もも肉・・・150グラム

干ししいたけ・・・4枚

水・・・500cc

生姜・・・10グラム

米・・・2合

酒・・・大さじ1

しょうゆ・・・大さじ1

みりん・・・大さじ1

ごま油・・・大さじ
三つ葉・・・少々

【作り方】

①水出し(もしくは煮出し)の要領で干ししいたけの出汁をとります。

②米は洗ってザルに上げ、水気を切っておきます。

③出汁を取った干ししいたけは石づきを取って四つに切ります。鶏肉は一口大に切り、生姜は千切りにします。

④鍋にごま油を熱して③を炒め、①の干ししいたけの出汁と酒、みりん、しょうゆを加えて煮ます。具と汁を別にして冷ましておきます。

⑤炊飯器に米を入れ、④の具をのせ、④の煮汁を入れて炊きます。

⑥仕上げに三つ葉を散らします。

上品なうま味の昆布出汁の取り方

上品なうま味の昆布出汁の取り方

やさしく上品なうま味の昆布出汁は、湯豆腐や茶碗蒸しや鍋物など、食材の本来の香りや味を大切にしたい料理に最適です。

御家庭で簡単にできる昆布出汁の取り方を御紹介します。

昆布の種類

代表的なものとしては、真昆布、日高昆布、羅臼昆布、利尻昆布があります。

真昆布は昆布の最上級品といわれています。厚みがあり、幅が広いのが特徴です。上品な甘みがあり、澄んだ出汁が取れます。出汁のほか、佃煮等にも利用されます。

日高昆布は柔らかく味の良い昆布です。煮やすいので家庭で出汁を取るときに多く利用されています。昆布巻きや佃煮、塩昆布などにも広く使われています。

真昆布と並ぶ最高級品が羅臼昆布です。茶褐色の昆布で味も香りも良く、うま味が豊富なためコクのある出汁が取れます。酢昆布や昆布菓子などにも利用されます。

利尻昆布は風味の良い澄んだ出汁が取れるため、薄味の京料理やお吸い物などに用いられます。真昆布に比べてやや固めの昆布です。

昆布出汁の取り方

昆布出汁の取り方には煮出しと水出しの二種類の方法があります。

【材料】

昆布・・・10センチ角(8〜10グラムほど)

水・・・1000cc

【作り方】

①昆布は洗わず、固く絞ったふきんで表面をさっと一拭きします。

②水出しの場合は、鍋かボウルに水を入れ、昆布を浸けて一晩置きます。

③煮出しの場合は、水出しと同量の水を鍋に入れ昆布を30

分以上浸します。中火にかけて沸騰直前で昆布を取り出します。

【ポイント】

日高昆布にような調理に適した昆布で出汁を取る場合は、より多くのうま味成分を引き出せる煮出しの方法が適しています。

昆布出汁を使った絶品料理レシピ

ここでは昆布出汁を使った上品で美味しいお料理のレシピを二品御紹介します。

・あさりのお吸い物

【材料】二人分

あさり・・・300グラム

水(砂抜き用)・・・300cc

塩(砂抜き用)・・・小さじ2

昆布出汁・・・500cc

日本酒・・・大さじ2杯

薄口しょうゆ・・・小さじ2杯

塩・・・少々

三つ葉、柚子皮・・・適宜

【作り方】

①あさりの砂抜きをします。あさりを重ならないようにバッドに入れ、あさりの頭が少し出るくらいに塩水を注ぎます。アルミホイルをふんわり被せて冷蔵庫に入れ三時間ほどおきます。

①鍋に昆布出汁と日本酒、あさりを入れて火にかけます。

②あさりが口を開けたら薄口しょうゆと塩で味を整えます。

③椀に盛りつけ、仕上げに三つ葉や柚子皮を添えて出来上がりです。

・里芋の柚子味噌かけ

【材料】二人分

里芋・・・200グラム

昆布出汁・・・50cc

砂糖・・・小さじ1杯半

醤油・・・大さじ半杯

塩・・・少々

(柚子味噌)

白味噌・・・35グラム

砂糖・・・20グラム

昆布出汁・・・20cc

ほうれん草(葉先の部分のみ)・・・40グラム

柚子皮・・・30グラム

【作り方】

①里芋は3センチほどの乱切りにして塩1パーセントの湯で三分茹ででザルにあげます。

②昆布出汁に調味料を入れ、沸騰したら①の里芋を加えて煮ます。

③柚子味噌を作ります。まず、ほうれん草は葉先の部分のみを使用し、茹でて水気を絞って裏漉しておきます。

④柚子は皮の部分を目の細かいおろし金でおろしておきます。

⑤白味噌に昆布出汁と砂糖を加えて煮たら火から下ろし、裏漉したほうれん草を加えた中に里芋を混ぜ合わせます。

⑥器に盛りつけ、④をかけて出来上がりです。

市販の削り節を使った簡単な出汁の取り方

市販の削り節を使った簡単な出汁の取り方

出汁を一から取るのは面倒と思われる方は、まずは市販の削り節を使って鰹出汁を取ってみましょう。

削り節の選び方

一般的なものは薄削りと呼ばれるものです。鰹節を0.1ミリ以下に薄く削ったもので、カビ付けを数回重ねた高級品である本枯れ節を削ったものと、カビを付けていない荒節を削ったものがあり、「花かつお」と呼ばれるのは荒節を削ったものになります。うま味を強く感じるのは荒節よりも本枯れ節の方ですが、香りや味は荒節の方が強いとされています。
また、おでんや煮物などの濃い味付けの料理を作る時は、1枚を0.5ミリから1ミリほどに厚く削った厚削りを使うと良いでしょう。長時間煮出すことで、うま味の強い濃厚な出汁を取ることができます。
以上のほかに、削り節には糸削りという鰹節を糸状に削ったものがあり、こちらは食感も味も良く見た目にも美しいので、お浸しや冷や奴、お雑煮などに用いられることが多いです。こちらは食べるための鰹節といえるでしょう。

薄削りの出汁の取り方

ここでは薄削りを使った出汁の取り方を御紹介します。
できれば本枯れ節の削り節を使いたいところですが、なければ荒節を削った「花かつお」を使いましょう。

【材料】

鰹薄削り・・・30グラム

水・・・1000cc

【作り方】

①水を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら薄削りを入れます。

②薄削りを入れたらすぐに火を止めて一分間置きます。

③ザルにふきんやペーパータオルを敷いてボウルで受けながらゆっくりと漉して出来上がりです。

【ポイント】

薄削りは厚削りに比べて香りやうま味を短時間で抽出できる利点がありますが、その分削った鰹節は香りが抜けやすい状態にあります。袋入りのものは、できるだけ早めに使い切りましょう。

また、鰹の香りが揮発しないよう、煮出しすぎないことが大切です。

高温で煮出し過ぎると鰹のタンパク質が溶けて魚臭くなり、出汁の風味が損なわれてしまうので注意しましょう。

厚削りの出汁の取り方

薄削りより抽出に時間がかかる分、香りは落ちますが、濃厚な出汁になります。

【材料】

鰹厚削り・・・30グラム

水・・・1000cc

【作り方】

①水を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら厚削りを入れます。

②中火にかけ、アクを取りながら15分から20分ほど、ゆっくりと煮出します。

③ザルにふきんやペーパータオルを敷いてボウルで受けながらゆっくりと漉して出来上がりです。薄削りのものと比べて色の濃い濃厚な出汁になります。

【ポイント】

薄削りのものとは反対に、厚削りの出汁は高温で煮出すことでコクを引き出します。

豚汁やおでんなど濃い味付けの料理の時は、是非厚削りで出汁を取ってみましょう。

出汁の保存方法

毎日出汁を取るのが面倒な方には、多めに取って冷蔵や冷凍での保存がおすすめです。

清潔な保存容器に入れて冷蔵すれば3日、冷凍でしたら三週間ほどを目安に使い切るようにしましょう。

お出汁を製氷皿に入れて冷凍する時は、固まったらビニール袋等に移し替え、必要な分だけ取り出して使うようにします。製氷皿は保存容器に比べて空気に触れる時間が長く、匂いがつきやすいため、二週間以内に使い切りましょう。ビニール袋は二重にするのがおすすめです。

料理における出汁の役割

料理における出汁の役割

出汁は料理の土台といわれています。

その理由を探りながら出汁の役割について考えてみましょう。

出汁とは

出汁は食材を煮て出した汁のことです。

「煮出汁」の略称であり、「出し汁」ともいいます。

日本料理における出汁は、鰹節や煮干し、昆布や干し椎茸などから取るのが一般的であり、一方西洋料理では牛や鶏や魚介や野菜などから取るブイヨンやフォンなどが日本料理でいうところの出汁となります。また中華料理では鶏や豚や魚介などが用いられます。

出汁は一つの食材で取る場合と、複数の食材を合わせて取る場合があり、複数の食材で取る出汁を「合わせ出汁」と言います。合わせ出汁は主に鰹節と昆布を合わせて取りますが、清汁(吸物)や蕎麦やうどんのつゆなどに用いる一番出汁と、一番出汁で用いた昆布と鰹節で煮出した二番出汁があり、こちらは味噌汁や煮物などに用います。

また、動物性の食材を禁止している精進料理では、昆布や干し椎茸や干瓢などから精進出汁を取ります。

日本料理の出汁は以上のようなものが一般的ですが、沖縄では、鰹節や昆布の他、豚バラ肉で取る豚出汁なども用いられています。

出汁に含まれるうま味成分

味覚には五つの基本の味があります。甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の五つがそれであり、出汁は第五の味覚であるうま味を味わうことができるとされています。

うま味とは、アミノ酸の一種であるグルタミン酸やアスパラギン酸、ヌクレオチド構造をもつ有機化合物のイノシン酸やグアニル酸、その他の有機酸であるコハク酸やその塩類などによって生じる味のことをいいます。

中でも、昆布に含まれるグルタミン酸、鰹節に含まれるイノシン酸、干し椎茸に含まれるグアニル酸は、三大うま味成分といわれ、これらが加わることで料理の味が変わります。うま味が加わることで、塩や醤油のみで味付けしたものよりも更に深い味わいを楽しむことができるのです。また、出汁を効かせてうま味成分を引き出すことで、料理された食材そのものの味が生かされて調味料の量が減り、減塩や糖質オフの効果も期待できます。

出汁が料理の味を左右する

以上のことから、出汁は料理においてうま味を引き出す役割を持っていることがわかりました。

うま味が料理を美味しいと感じる味覚であることを考えれば、料理における出汁の役割も明らかです。出汁が料理を美味しくするためのものであるならば、出汁の良し悪しで料理の味が決まってしまうと言っても過言ではないでしょう。

調味料や味付けにどれだけこだわったとしても、出汁がきちんと取れていなければ、料理の味もぼやけたものになってしまいます。反対に出汁がしっかりと上手に取れているならば、薄味でも上品で洗練された味わいに仕上がります。材料である鰹節や昆布のうま味が引き出された本当に美味しい出汁は、素材の味を最大限に引き出し、余計な味付けを加えなくても充分に美味しい料理になるのです。

味というものはうま味のバランスで決まります。そのため、香りが強過ぎたり、味が濃過ぎたりすると美味しい出汁にはなりません。天然の出汁はとても繊細なものであり、どの素材を使うか、またその素材がどんな環境で育ったかなどでも味わいが変わり、火加減や気候などでも変化します。