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簡単に誰でもできる出汁の取り方

簡単に誰でもできる出汁の取り方

出汁は和食料理において基本中の基本です。

どんなに優れた食材を用いても出汁が取れていなければ意味がありません。だしと言えば鰹節や昆布・いりこを始め様々な物からとれ用途によって使い分けがされています。

ここでは代表的な3つの出汁の取り方を挙げています。

鰹出汁の取り方

材料

鰹節・・・30g

水・・・1ℓ

鍋に水を入れ沸騰させます。火を止めて鰹節をいれそのまま放置します。

3分後、ボウルにざるを乗せその上からキッチンペーパーを敷きます。

後は出汁を漉せば完成です。

ポイントは火にかけない事、火にかけてしまうと鰹節がグツグツ煮えてしまい雑味が出てしまいます。それで出るのか心配になりますが火はつけずじっと待ちます。

昆布だしの取り方

昆布にはいくつか種類がありますが真昆布・利尻昆布・日高昆布などが出汁には適しています。中には昆布以外に添加物の入ったものもあり雑味が生まれるので使わないようにしてください。

材料

だし昆布・・・20g

水・・・1ℓ

昆布の表面を絞った布巾で拭きます。

あまり強くし過ぎると台無しになるので優しく拭きます。水洗いをしてしまうと表面についているうま味成分が流れてしまいます。

ただ昆布は表面に汚れも付着しているので拭かずに出汁を取ると不純物も残ってしまいます。もし気になるなら水洗いしても構いませんが水の勢いを弱くして軽く洗います。

鍋に水を入れその中に昆布を入れ30分程度漬けおきます。

元々海水は冷たいので沸騰させなくても昆布は元に戻りうま味成分が溶け出してきます。

30分後中火にかけます。沸騰する前に昆布を取り出せば完成です。出汁を取った後の昆布は捨てずに佃煮などに活用します。

煮干だし(いりこ)の取り方

  • 材料
  • 水・・・500ml
  • 煮干し・・・10g

煮干しについてですがカタクチイワシを乾燥させたものをそう呼びます。乾燥しているのでどれも同じように思えますがこの魚は乾燥しても鮮度が落ちやすい魚で有名です。

乾燥していても時間が経つと旨味が無くなってしまうのです。

まずは新鮮な煮干しの見分け方ですが全体が銀色なのが最高で黄色が最低です。

同じ袋に入っていても微妙に違うことがあるので出汁を取る前に銀色なのか確認してください。

まずは鍋に水を入れ煮干しを漬け込みます。こうすることで火にかけたときにうま味成分が直ぐに抽出出来ます。30分程度で構いません。鍋に火をかけ弱火でじっくり煮出します。沸騰したらアクを掬い取り5分ほどで煮干しを取り出し完成です。

さらに美味しく作るポイントで頭とワタを取り除きます。食べて貰えばわかりますが独特な苦みがあります。そのまま煮出すと苦みも出てしまうので時間のある時は取り除いてから水に漬け込みます。

水出し出汁の取り方

これが出汁の取り方では一番簡単な手法です。煮出してしまうと雑味が出てしまいますが火にかけないので雑味も出ません。適当な容器に材料を入れ一晩冷蔵庫に入れるだけです。容器は何でも構いませんが漉すことを考えると麦茶を入れるときのピッチャー等がオススメです。これは昆布でも煮干しでも鰹節でも可能で特に技術は必要なく日も使いませんので洗い物も少なくて済みます。そのまま残りを冷蔵庫に入れておけばさらにうま味成分を抽出出来一石二鳥です。

だしをブレンドして美味しい茶碗蒸しを作る

だしをブレンドして美味しい茶碗蒸しを作る

茶碗蒸しはだしの旨味を活かせる副菜の1つです。だしの使い方が茶碗蒸しの美味しさを決めると言っても過言ではありません。だしの種類と取り方を知っておくことで、いくつかのだしを組み合わせてより味わい深い茶碗蒸しを作れるようになるかもしれません。

茶碗蒸しの歴史

茶碗蒸しは1689年(元禄2年)に長崎県に唐人屋敷が設けられ、唐人料理から卓袱(しっぽく)料理が生まれ、その献立の1つにあったのが始まりだと言われています。長崎県にある「吉宗」は、四国藩士の吉田吉宗が長崎県で茶碗蒸しを食した際に感動し、1866年(慶応2年)に開業した茶碗蒸しと蒸し寿司の老舗店で、現在も営業しています。

茶碗蒸しの良さ

茶碗蒸しはとても食べやすく、赤ちゃんからご老人までどんな人でも味わうことのできる料理です。また栄養価が高いので、風邪や病気の時にも役立ち、疲れた時にも滋養をとることができます。比較的どんなだしを使っても合うので、簡単に作れるものから本格的なものまで、状況に応じて作り分けることができます。

ブレンドだしで作る茶碗蒸しのレシピ

1.基本の茶碗蒸し

卵 2個

かつおだし 150cc

昆布だし 150cc

白だし 大さじ2

材料(2~3人分)

薄口醤油 小さじ2

塩 少々

しいたけ 1~2枚

鶏もも肉 50g

かまぼこ 4切れ

三つ葉 4分の1束

水 適宜

かつおだしと昆布だしはあらかじめ沸騰したお湯で煮出して取っておきます。

しいたけは軸を取って4~6等分に切り、かまぼこは食べやすい大きさにいちょう切りにし、三つ葉は1~2㎝幅に切ります。

鶏肉は1㎝角に切り、さっと湯通しします。塩少々をふりもんでおきます。

ボウルにかつおだし140mlと昆布だし140mlと白だし20mlを入れて、醤油と塩を加え混ぜます。

もう1つのボウルに卵2個を割り入れて溶きます。卵白が残らないようによく混ぜます。

だし汁に溶いた卵を入れて一気に混ぜたら、こし器でさっとこします。

器に切ったしいたけ、かまぼこ、鶏肉、三つ葉を入れ、こした卵液を注ぎます。

蒸し器を火にかけ、きちんと沸騰したら器を置いて蓋をして弱火で蒸します。

25分程度蒸して竹串を刺し、透明な汁が出れば、完成です。出ない場合はまだ蒸し上がっていないので、さらに数分蒸します。

火を止めて1分ほど蒸し器の上で蒸らして、完成です。

2.2種のきのこの茶碗蒸し

材料(2~3人分)

しいだけだし 150cc

昆布だし 150cc

白だし 大さじ2

卵 2個

しめじ 40g

しいたけ 30g

三つ葉 2束

しいたけだしと昆布だしはあらかじめ水出ししておきます。

三つ葉は根を切り落として2㎝幅に切り、しめじは石づきを取ってほぐします。しいたけは軸を取って薄切りにします。

ボウルに卵を割り入れてよく混ぜます。次にしいだけだしと昆布だし、白だしを入れて一気に混ぜて、こし器でこします。

器にしめじとしいたけを入れ、卵液を流し込んで蒸し器に並べます。弱火で25分ほど蒸します。

蒸し上がったら蒸し器で1分蒸らして、完成です。

3.牡蠣の茶碗蒸し

材料(2~3人分)

卵2個

かつおだし 150cc

いりこだし 150cc

あごだし 小さじ2

牡蠣むき身 4~6粒

薄口醤油 小さじ2

牡蠣はあらかじめよく洗っておきます。大根おろしで洗うと良いようです。

かつおだしといりこだしはあらかじめ煮出して作っておきます。

ボウルにかつおだし、いりこだし、あごだしを入れて、醤油を加えてよく混ぜます。

別のボウルに卵を割り入れてよく混ぜます。混ざったらだし汁を加えて一気に混ぜて、こし器でこします。

牡蠣は別のお鍋に湯を沸かして湯通しし、臭みを取ります。湯通ししたらすぐに水につけて冷やします。

牡蠣の水分をキッチンペーパーでふき取ります。

器に牡蠣1つを入れ、卵液を流し込みます。

蒸し器に器を置いて強火で蒸します。2分程たったら牡蠣をさらに1つ乗せて、強火のまま4分蒸します。

蒸し上がったら火を止めて、1分ほど蒸し器で蒸らして、完成です。

だしにできるかつお以外の魚

だしにできるかつお以外の魚

かつお節などの節とは、魚などの食材を煙で燻して乾燥させたものを言います。節の筆頭はやはりかつお節で、それ以外の節を雑節と言います。かつお以外の魚の節もそれぞれ独自の旨味があり、だしに使われています。

よく使われるものとしては、さば節、宗田節、いわし節、まぐろ節、むろあじ節などが挙げられます。

他の魚の節について

さば節は味に強さがあり、だしの味も濃くほのかに甘味があります。コクはありますが少しクセがあるといったイメージです。香りが出ないので単独でだしに使われることはほとんどなく、かつお節や昆布などと一緒に使われます。麺類のつゆのだしに使うと、味わい深いつゆを作ることができます。また魚粉として使われることもあります。さば節に使われるさばはごまさばです。さばは脂質の多い魚なので節にした時に削りにくくなるため、脂質の少ないごまさばを使用しています。

宗田節は宗田鰹を使った節で、メジカとも呼ばれています。普通の鰹と比べてサイズが少し小さく、血合部分が多いです。そのため少し臭みが出てコクのあるだしとなります。めんつゆのだしとして使うのに適しています。

宗田節にもカビ付け宗田節というものがあります。宗田節よりも上品な味わいになります。

いわし節は一般的には煮干しと同等品として扱われています。いわし節はいわしを煮て燻製にしますが、煮干しは煮て天日干しにしたものです。どちらも削るといわし節となります。いわし節と言っても、スーパーなどで売られているいわし節は、ほとんどが煮干しを削ったものになります。苦味が少し出ますが独特の旨味がありお味噌汁や煮物に適しています。

まぐろ節はキハダマグロを燻したものを言います。まぐろの背骨付近に沿って血合部分があり、血合部分に当たると臭みが出ます。まぐろ節血合抜きというのものもあり、血合抜きだと臭みがなく上品なだしとなります。お吸い物や煮物、お浸しに適しています。

むろあじ節はムロアジを原料としています。見た目も味もさば節に似ていますが、だしの色がやや黄味がかっており、味はさっぱりとしていてまろやかさはあります。さば節と合わせてめんつゆのだしに使われます。

だしの取り方はほとんどがかつお節と同じです。

また、これらの魚の節は、粉末にして魚粉として使われることもあります。インスタントラーメンであってもラーメンのスープに加えることで魚介系ラーメンの味わいにすることができます。

さば節で作る関西風うどん

市販のかき揚げとさば節で取れるだしを使って関西風のうどんが手軽に作れます。

材料(2人分)

かき揚げ 1~2枚

セリ 4本

長ネギ 5㎝

うどん 2玉

水800cc

酒 200cc

かつお節パック 30g

さば節削り 20g

みりん

砂糖

薄口醤油

ねぎは小口切りにし、セリはざく切りにします。

鍋に水を入れて火にかけ、沸騰させます。

沸騰したらさば節とかつお節を入れて弱火で10分少々煮出します。

ふきんなどを敷いたざるでだし汁をこします。

鍋人数分のだし汁を入れます。(1人250cc)醤油、みりん、塩、砂糖を入れて煮立てます。

うどんは茹でて、ゆで上がったら流水で流し、ざるに上げます。

器にうどんとだし汁を入れて、ねぎ、セリ、かき揚げを乗せたら、完成です。

だしと外国

だしと外国

日本の料理では使われることがおなじみのだしですが、外国では使われているのでしょうか。外国のだしを知ることによって外国の料理を作る時にも役立ち、普段の料理にも取り入れることができるようになるでしょう。

日本のだし

日本でよく使われるだしは、主にかつおだし、昆布だし、煮干しだし、さば節、宗田節、鶏ガラ、精進だしなどが挙げられます。さば節や宗田節は酸味や臭いが強いのが特徴です。麺類のつゆに使われます。精進だしはしいたけ、大豆、かぶなどから取るだしで、原料が植物性なので1つの素材では旨味に欠けるため、複数の素材を組み合わせて取っています。精進料理をはじめ、鶏肉料理、煮物、スープなどに使われます。

その他にも野菜や、魚介などから取れる様々なだしを使用しています。

外国のだし

だしは英語でsoup stockと言います。Dashiと言って通じることもあるようです。中国語では湯(タン)と言います。西洋では鶏から取れるだし(チキンストック)、白身魚から取れるだし((ホワイト)フィッシュストック)、野菜だし(ベジタブルストック)、マッシュルームから取れるだし(シャンピニオンストック)、骨付き牛すね肉などから取れるだし(フォン・ド・ボー)などがあります。アジアのだしとしては、鶏に生姜とねぎを加えて水から煮込んで取るだし(鶏湯(ジータン))や干し貝柱から取れるだし(乾貝湯(ガンベイタン))、ザーサイから取るだし(搾菜湯(ザーツァイタン))などがあります。

外国のだしの取り方

1.フィッシュストックの取り方

材料

白身魚(あらで十分です) 500g

水 600cc

パセリ 数本

ニンジン 4分の1本

セロリ 2分の1本

タイム 1本

こしょう 少々

パセリと人参はそぎ切りにしておきます。

白身魚のあらは身が多すぎる場合には少し取っておきます。

鍋に水を入れ、白身魚、パセリ、ニンジン、セロリ、タイムも入れて火にかけます。

30分程弱めの中火で煮ます。アクが出たら取りながら煮込みます。

ふきんなどを敷いたザルでスープをこしたら、完成です。

2.フォン・ド・ボーの取り方

材料

牛スジ肉 1kg

水 4.2ℓ

にんじん 600g

玉ねぎ 400g

セロリ 130g

にんにく 半株

トマト 2個

トマトペースト 50g

パセリの茎 50g

フライパンを熱し、油を引いて牛スジ肉を色が変わるまでしっかりと炒めます。

炒めたら牛スジ肉の油をきって、鍋に移します。フライパンの油を捨てて、少量の水を加え木べらなどで鍋の底についた旨味をこそぎ落して鍋に移します。(焦げている場合は使用しません。)

同じフライパンで適当な大きさに切ったにんじん、玉ねぎ、セロリ、にんにくを炒めます。

炒めた野菜と、セロリ、トマト、トマトペースト、パセリの茎を鍋に入れて水を入れ、火にかけます。

浮いてきたアクと油を取り除きます。

1度沸騰させてからコトコトと煮込みます。煮込み時間は8時間程度が理想です。

途中で水分を加えながら煮込みますが、水ではなく必ず熱湯を使用します。煮込み始めに比べて6~7分目になるように調節します。

火を止めて、スープをふきんなどを敷いたざるなどでこします。

最後にこしたスープをもう1度煮立てて、アクと油を取り除いたら、完成です。これが1番フォンと呼ばれています。

3.鶏湯(ジータン)の取り方

材料

鶏ガラ 400g~600ml

長ねぎ 5g

生姜 5g

水 1000ml

鶏ガラは内側の臓物などをきれいに洗います。

鍋に適量の水を入れて火にかけ鶏ガラを入れます。鶏ガラの表面の色が変わったらすぐに取り出してざるに上げ、水洗いします。

鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらざるに上げた鶏ガラを加えて強火で煮立てます。沸騰する直前に火を弱めて軽く煮立った状態のままで煮込みます。

アクを取り除き、生姜とネギを軽く叩いてから加えます。そのまま2~3時間くらい煮ます。

火を止めて、スープをこしたら、完成です。