日本の料理では使われることがおなじみのだしですが、外国では使われているのでしょうか。外国のだしを知ることによって外国の料理を作る時にも役立ち、普段の料理にも取り入れることができるようになるでしょう。
目次
日本のだし
日本でよく使われるだしは、主にかつおだし、昆布だし、煮干しだし、さば節、宗田節、鶏ガラ、精進だしなどが挙げられます。さば節や宗田節は酸味や臭いが強いのが特徴です。麺類のつゆに使われます。精進だしはしいたけ、大豆、かぶなどから取るだしで、原料が植物性なので1つの素材では旨味に欠けるため、複数の素材を組み合わせて取っています。精進料理をはじめ、鶏肉料理、煮物、スープなどに使われます。
その他にも野菜や、魚介などから取れる様々なだしを使用しています。
外国のだし
だしは英語でsoup stockと言います。Dashiと言って通じることもあるようです。中国語では湯(タン)と言います。西洋では鶏から取れるだし(チキンストック)、白身魚から取れるだし((ホワイト)フィッシュストック)、野菜だし(ベジタブルストック)、マッシュルームから取れるだし(シャンピニオンストック)、骨付き牛すね肉などから取れるだし(フォン・ド・ボー)などがあります。アジアのだしとしては、鶏に生姜とねぎを加えて水から煮込んで取るだし(鶏湯(ジータン))や干し貝柱から取れるだし(乾貝湯(ガンベイタン))、ザーサイから取るだし(搾菜湯(ザーツァイタン))などがあります。
外国のだしの取り方
1.フィッシュストックの取り方
材料
白身魚(あらで十分です) 500g
水 600cc
パセリ 数本
ニンジン 4分の1本
セロリ 2分の1本
タイム 1本
こしょう 少々
パセリと人参はそぎ切りにしておきます。
白身魚のあらは身が多すぎる場合には少し取っておきます。
鍋に水を入れ、白身魚、パセリ、ニンジン、セロリ、タイムも入れて火にかけます。
30分程弱めの中火で煮ます。アクが出たら取りながら煮込みます。
ふきんなどを敷いたザルでスープをこしたら、完成です。
2.フォン・ド・ボーの取り方
材料
牛スジ肉 1kg
水 4.2ℓ
にんじん 600g
玉ねぎ 400g
セロリ 130g
にんにく 半株
トマト 2個
トマトペースト 50g
パセリの茎 50g
フライパンを熱し、油を引いて牛スジ肉を色が変わるまでしっかりと炒めます。
炒めたら牛スジ肉の油をきって、鍋に移します。フライパンの油を捨てて、少量の水を加え木べらなどで鍋の底についた旨味をこそぎ落して鍋に移します。(焦げている場合は使用しません。)
同じフライパンで適当な大きさに切ったにんじん、玉ねぎ、セロリ、にんにくを炒めます。
炒めた野菜と、セロリ、トマト、トマトペースト、パセリの茎を鍋に入れて水を入れ、火にかけます。
浮いてきたアクと油を取り除きます。
1度沸騰させてからコトコトと煮込みます。煮込み時間は8時間程度が理想です。
途中で水分を加えながら煮込みますが、水ではなく必ず熱湯を使用します。煮込み始めに比べて6~7分目になるように調節します。
火を止めて、スープをふきんなどを敷いたざるなどでこします。
最後にこしたスープをもう1度煮立てて、アクと油を取り除いたら、完成です。これが1番フォンと呼ばれています。
3.鶏湯(ジータン)の取り方
材料
鶏ガラ 400g~600ml
長ねぎ 5g
生姜 5g
水 1000ml
鶏ガラは内側の臓物などをきれいに洗います。
鍋に適量の水を入れて火にかけ鶏ガラを入れます。鶏ガラの表面の色が変わったらすぐに取り出してざるに上げ、水洗いします。
鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらざるに上げた鶏ガラを加えて強火で煮立てます。沸騰する直前に火を弱めて軽く煮立った状態のままで煮込みます。
アクを取り除き、生姜とネギを軽く叩いてから加えます。そのまま2~3時間くらい煮ます。
火を止めて、スープをこしたら、完成です。