だしにできるかつお以外の魚

かつお節などの節とは、魚などの食材を煙で燻して乾燥させたものを言います。節の筆頭はやはりかつお節で、それ以外の節を雑節と言います。かつお以外の魚の節もそれぞれ独自の旨味があり、だしに使われています。

よく使われるものとしては、さば節、宗田節、いわし節、まぐろ節、むろあじ節などが挙げられます。

目次

他の魚の節について

さば節は味に強さがあり、だしの味も濃くほのかに甘味があります。コクはありますが少しクセがあるといったイメージです。香りが出ないので単独でだしに使われることはほとんどなく、かつお節や昆布などと一緒に使われます。麺類のつゆのだしに使うと、味わい深いつゆを作ることができます。また魚粉として使われることもあります。さば節に使われるさばはごまさばです。さばは脂質の多い魚なので節にした時に削りにくくなるため、脂質の少ないごまさばを使用しています。

宗田節は宗田鰹を使った節で、メジカとも呼ばれています。普通の鰹と比べてサイズが少し小さく、血合部分が多いです。そのため少し臭みが出てコクのあるだしとなります。めんつゆのだしとして使うのに適しています。

宗田節にもカビ付け宗田節というものがあります。宗田節よりも上品な味わいになります。

いわし節は一般的には煮干しと同等品として扱われています。いわし節はいわしを煮て燻製にしますが、煮干しは煮て天日干しにしたものです。どちらも削るといわし節となります。いわし節と言っても、スーパーなどで売られているいわし節は、ほとんどが煮干しを削ったものになります。苦味が少し出ますが独特の旨味がありお味噌汁や煮物に適しています。

まぐろ節はキハダマグロを燻したものを言います。まぐろの背骨付近に沿って血合部分があり、血合部分に当たると臭みが出ます。まぐろ節血合抜きというのものもあり、血合抜きだと臭みがなく上品なだしとなります。お吸い物や煮物、お浸しに適しています。

むろあじ節はムロアジを原料としています。見た目も味もさば節に似ていますが、だしの色がやや黄味がかっており、味はさっぱりとしていてまろやかさはあります。さば節と合わせてめんつゆのだしに使われます。

だしの取り方はほとんどがかつお節と同じです。

また、これらの魚の節は、粉末にして魚粉として使われることもあります。インスタントラーメンであってもラーメンのスープに加えることで魚介系ラーメンの味わいにすることができます。

さば節で作る関西風うどん

市販のかき揚げとさば節で取れるだしを使って関西風のうどんが手軽に作れます。

材料(2人分)

かき揚げ 1~2枚

セリ 4本

長ネギ 5㎝

うどん 2玉

水800cc

酒 200cc

かつお節パック 30g

さば節削り 20g

みりん

砂糖

薄口醤油

ねぎは小口切りにし、セリはざく切りにします。

鍋に水を入れて火にかけ、沸騰させます。

沸騰したらさば節とかつお節を入れて弱火で10分少々煮出します。

ふきんなどを敷いたざるでだし汁をこします。

鍋人数分のだし汁を入れます。(1人250cc)醤油、みりん、塩、砂糖を入れて煮立てます。

うどんは茹でて、ゆで上がったら流水で流し、ざるに上げます。

器にうどんとだし汁を入れて、ねぎ、セリ、かき揚げを乗せたら、完成です。