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普段何気なく作っているお鍋も、だしの使い方次第で味わい深くなりそうです。また、鍋は具材からもだしを取ることができる料理です。だしの種類と取り方についての理解を深め、だしと食材の相性を理解することによって、味わい深いスープのお鍋が的確に作れるようになります。
目次
鍋の種類と特徴
鍋の種類は実にたくさんあり新しい鍋の種類も増えていくので、毎日のメニューを鍋にしても飽きないと言っても過言ではありません。代表的なところで言うと、和風のだしを使い具材は何を入れても良い寄せ鍋や、鶏ガラだしと鶏肉を使った水炊き、醤油や砂糖で甘くしただしに牛肉を入れて煮込むすき焼き、さっぱりめの和風だしに肉や野菜をくぐらせるしゃぶしゃぶ、和風だしに野菜や魚介系の練りものなどを入れたおでんなどがあります。また、ちゃんこ鍋はだしは鶏ガラだしを使っており、鶏もも肉や肉だんご、野菜を入れています。きりたんぽ鍋も鶏ガラを使い、鶏もも肉も具材に入れます。もつ鍋は鶏ガラをベースに甘めの和風だしを作り、牛または豚のもつ(腸)や野菜を煮込んでいます。少し変わったところで言うと、味噌ベースにチーズをたくさん入れ、やや洋風の具材を入れて煮込むチーズ鍋があります。チーズフォンデユも鍋の一種です。また、和風だしにカレーを加えて肉やウインナー、野菜を煮込むカレー鍋、コンソメにホールトマトを入れて肉や野菜を煮込むトマト鍋など、子供や女性に人気の鍋の種類も増えてきています。
だしと食材の組み合わせ
かつおだしはほぼどんな食材とも相性の良い万能なだしです。旨味を引き立てやすく、味も馴染みやすいです。かつおだしはご飯との相性も抜群です。肉との相性は良く、旨味を引き出せます。野菜も大体相性が良く、中でもニンジンや蓮根、大根などの根菜類の味を深めることができます。昆布だしと良い相性なのは、豚肉です。植物性の旨味成分と動物性の旨味成分が合わせることで、旨味が7~8倍になると言われています。また、大豆も非常に相性が良いです。大豆に昆布の旨味が浸み込みやすく、栄養面でも昆布の栄養素と大豆の栄養素の働きを互いに補い合うことができます。いも類やカボチャも良く、昆布だしが素材の旨味を邪魔することなく引き立てることができます。煮干しだしは味噌や醤油の旨味成分との相性がとても良いです。根菜類との相性は良く、主に野菜を味噌や醤油で味付けする料理に加えると良いでしょう。あごだしと相性が良いのは実は野菜です。中でも大根はあごだしの旨味がしっかりと浸み込むので、あごだしを使ったおでんはオススメです。
だしをブレンドしたお鍋のレシピ
だしの素材からきちんととっただしは、味も濃厚で風味も非常に良いです。だしを組み合わせることによって、調味料を加えなくても美味しく鍋を味わうことができるでしょう。
しいたけだしメインで作る、だしオールスターズの寄せ鍋
しいたけだしをふんだんに使って、他のだしを少しずつ組み合わせて寄せ鍋を作ります。調味料も特に必要なく、だしの旨味のみで食べられます。
材料(4人分)
しいたけだし 800ml
かつおだし 200ml
昆布だし 200ml
煮干しだし 200ml
あごだし(顆粒) 200ml
鶏もも肉 1枚~1.5枚
たら 2枚
鮭 2枚
えび 6~8尾
肉団子 8~10個
しいたけ 1パック
しめじ 1パック
白菜 4分の1
にんじん 1本
ねぎ 3分の2本
豆腐 1パック
だしはそれぞれ取っておきます。顆粒のだしを使っても良いですが、素材から取ると旨味が増します。
肉、魚は1口大に切ります。えびは下処理をして、野菜、きのこ、豆腐もそれぞれ、1口大に切っておきます。
鍋にかつおだし、昆布だし、煮干しだし、あごだし、しいたけだし500mlを入れます。さらに白だしと薄口醤油を加え、味を調えます。
鍋を火にかけ、沸騰したら具材を入れて行きます。肉や魚、えびを先に入れて、火が通ったらしいたけ、しめじ、にんじんを入れて煮込みます。さらに白菜、ねぎ、豆腐を入れます。途中で煮汁が少なめになったらしいたけだしを少しずつ加えます。
すべての具材が煮える直前に残りのしいたけだしを入れて沸騰させます。
沸騰したら弱火にして、完成です。