茶碗蒸しはだしの旨味を活かせる副菜の1つです。だしの使い方が茶碗蒸しの美味しさを決めると言っても過言ではありません。だしの種類と取り方を知っておくことで、いくつかのだしを組み合わせてより味わい深い茶碗蒸しを作れるようになるかもしれません。
目次
茶碗蒸しの歴史
茶碗蒸しは1689年(元禄2年)に長崎県に唐人屋敷が設けられ、唐人料理から卓袱(しっぽく)料理が生まれ、その献立の1つにあったのが始まりだと言われています。長崎県にある「吉宗」は、四国藩士の吉田吉宗が長崎県で茶碗蒸しを食した際に感動し、1866年(慶応2年)に開業した茶碗蒸しと蒸し寿司の老舗店で、現在も営業しています。
茶碗蒸しの良さ
茶碗蒸しはとても食べやすく、赤ちゃんからご老人までどんな人でも味わうことのできる料理です。また栄養価が高いので、風邪や病気の時にも役立ち、疲れた時にも滋養をとることができます。比較的どんなだしを使っても合うので、簡単に作れるものから本格的なものまで、状況に応じて作り分けることができます。
ブレンドだしで作る茶碗蒸しのレシピ
1.基本の茶碗蒸し
卵 2個
かつおだし 150cc
昆布だし 150cc
白だし 大さじ2
材料(2~3人分)
薄口醤油 小さじ2
塩 少々
しいたけ 1~2枚
鶏もも肉 50g
かまぼこ 4切れ
三つ葉 4分の1束
水 適宜
かつおだしと昆布だしはあらかじめ沸騰したお湯で煮出して取っておきます。
しいたけは軸を取って4~6等分に切り、かまぼこは食べやすい大きさにいちょう切りにし、三つ葉は1~2㎝幅に切ります。
鶏肉は1㎝角に切り、さっと湯通しします。塩少々をふりもんでおきます。
ボウルにかつおだし140mlと昆布だし140mlと白だし20mlを入れて、醤油と塩を加え混ぜます。
もう1つのボウルに卵2個を割り入れて溶きます。卵白が残らないようによく混ぜます。
だし汁に溶いた卵を入れて一気に混ぜたら、こし器でさっとこします。
器に切ったしいたけ、かまぼこ、鶏肉、三つ葉を入れ、こした卵液を注ぎます。
蒸し器を火にかけ、きちんと沸騰したら器を置いて蓋をして弱火で蒸します。
25分程度蒸して竹串を刺し、透明な汁が出れば、完成です。出ない場合はまだ蒸し上がっていないので、さらに数分蒸します。
火を止めて1分ほど蒸し器の上で蒸らして、完成です。
2.2種のきのこの茶碗蒸し
材料(2~3人分)
しいだけだし 150cc
昆布だし 150cc
白だし 大さじ2
卵 2個
しめじ 40g
しいたけ 30g
三つ葉 2束
しいたけだしと昆布だしはあらかじめ水出ししておきます。
三つ葉は根を切り落として2㎝幅に切り、しめじは石づきを取ってほぐします。しいたけは軸を取って薄切りにします。
ボウルに卵を割り入れてよく混ぜます。次にしいだけだしと昆布だし、白だしを入れて一気に混ぜて、こし器でこします。
器にしめじとしいたけを入れ、卵液を流し込んで蒸し器に並べます。弱火で25分ほど蒸します。
蒸し上がったら蒸し器で1分蒸らして、完成です。
3.牡蠣の茶碗蒸し
材料(2~3人分)
卵2個
かつおだし 150cc
いりこだし 150cc
あごだし 小さじ2
牡蠣むき身 4~6粒
薄口醤油 小さじ2
牡蠣はあらかじめよく洗っておきます。大根おろしで洗うと良いようです。
かつおだしといりこだしはあらかじめ煮出して作っておきます。
ボウルにかつおだし、いりこだし、あごだしを入れて、醤油を加えてよく混ぜます。
別のボウルに卵を割り入れてよく混ぜます。混ざったらだし汁を加えて一気に混ぜて、こし器でこします。
牡蠣は別のお鍋に湯を沸かして湯通しし、臭みを取ります。湯通ししたらすぐに水につけて冷やします。
牡蠣の水分をキッチンペーパーでふき取ります。
器に牡蠣1つを入れ、卵液を流し込みます。
蒸し器に器を置いて強火で蒸します。2分程たったら牡蠣をさらに1つ乗せて、強火のまま4分蒸します。
蒸し上がったら火を止めて、1分ほど蒸し器で蒸らして、完成です。