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出汁を一から取るのは面倒と思われる方は、まずは市販の削り節を使って鰹出汁を取ってみましょう。
目次
削り節の選び方
一般的なものは薄削りと呼ばれるものです。鰹節を0.1ミリ以下に薄く削ったもので、カビ付けを数回重ねた高級品である本枯れ節を削ったものと、カビを付けていない荒節を削ったものがあり、「花かつお」と呼ばれるのは荒節を削ったものになります。うま味を強く感じるのは荒節よりも本枯れ節の方ですが、香りや味は荒節の方が強いとされています。
また、おでんや煮物などの濃い味付けの料理を作る時は、1枚を0.5ミリから1ミリほどに厚く削った厚削りを使うと良いでしょう。長時間煮出すことで、うま味の強い濃厚な出汁を取ることができます。
以上のほかに、削り節には糸削りという鰹節を糸状に削ったものがあり、こちらは食感も味も良く見た目にも美しいので、お浸しや冷や奴、お雑煮などに用いられることが多いです。こちらは食べるための鰹節といえるでしょう。
薄削りの出汁の取り方
ここでは薄削りを使った出汁の取り方を御紹介します。
できれば本枯れ節の削り節を使いたいところですが、なければ荒節を削った「花かつお」を使いましょう。
【材料】
鰹薄削り・・・30グラム
水・・・1000cc
【作り方】
①水を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら薄削りを入れます。
②薄削りを入れたらすぐに火を止めて一分間置きます。
③ザルにふきんやペーパータオルを敷いてボウルで受けながらゆっくりと漉して出来上がりです。
【ポイント】
薄削りは厚削りに比べて香りやうま味を短時間で抽出できる利点がありますが、その分削った鰹節は香りが抜けやすい状態にあります。袋入りのものは、できるだけ早めに使い切りましょう。
また、鰹の香りが揮発しないよう、煮出しすぎないことが大切です。
高温で煮出し過ぎると鰹のタンパク質が溶けて魚臭くなり、出汁の風味が損なわれてしまうので注意しましょう。
厚削りの出汁の取り方
薄削りより抽出に時間がかかる分、香りは落ちますが、濃厚な出汁になります。
【材料】
鰹厚削り・・・30グラム
水・・・1000cc
【作り方】
①水を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら厚削りを入れます。
②中火にかけ、アクを取りながら15分から20分ほど、ゆっくりと煮出します。
③ザルにふきんやペーパータオルを敷いてボウルで受けながらゆっくりと漉して出来上がりです。薄削りのものと比べて色の濃い濃厚な出汁になります。
【ポイント】
薄削りのものとは反対に、厚削りの出汁は高温で煮出すことでコクを引き出します。
豚汁やおでんなど濃い味付けの料理の時は、是非厚削りで出汁を取ってみましょう。
出汁の保存方法
毎日出汁を取るのが面倒な方には、多めに取って冷蔵や冷凍での保存がおすすめです。
清潔な保存容器に入れて冷蔵すれば3日、冷凍でしたら三週間ほどを目安に使い切るようにしましょう。
お出汁を製氷皿に入れて冷凍する時は、固まったらビニール袋等に移し替え、必要な分だけ取り出して使うようにします。製氷皿は保存容器に比べて空気に触れる時間が長く、匂いがつきやすいため、二週間以内に使い切りましょう。ビニール袋は二重にするのがおすすめです。