• 投稿 2018/12/25
  • 出汁
出汁に欠かせない鰹節について

日本の出汁文化において、鰹節はなくてはならない存在です。
世界一堅い保存食といわれる鰹節は、うま味と栄養が豊富で、どんな料理にもよく合います。

鰹節の歴史

鰹節の起源は、日本最古の書物である「古事記」に登場する「堅魚」とされています。平安時代になると「煮堅魚」という記述が出てくるようになることから、煮てから干す加工をして保存性を高めていたと思われます。

室町時代に入ると「焙乾」の技術が発達し、鰹節は全国的に広がっていきました。江戸時代にはさらなる技術の進歩により、「カビ付け」法が広まります。また「カビ付け」を繰り返すことでうま味が増すことも広く知られるようになりました。

鰹節の栄養

鰹節は何と言ってもたんぱく質が豊富です。

また、たんぱく質を構成するアミノ酸、中でも9種類の必須アミノ酸をバランス良く含んでいます。必須アミノ酸は体内で作り出すことができず、食事で摂らなければならない大事な栄養素であることからも鰹節が上質なたんぱく源であることがわかります。

しかも鰹節は、生鮮の肉や魚や卵にはない保存性という利点があります。市販の袋入りのものであれば未開封で1年、削る前のものであれば約2年は常温保存が可能です。

災害時の非常食としてもおすすめです。

なお、鰹節は主に出汁を取るのに使われますが、栄養豊富な鰹節は、出汁がらにもたくさんの必須アミノ酸が残っていますので、ふりかけなどを作って再利用しましょう。

鰹節の種類

鰹節(本節)は、生の鰹を解体した後で、煮る、骨を抜く、燻す、脂肪分を削る、カビ付け、天日干しなどいくつもの工程を経て作られます。

「焙乾」と呼ばれる燻す工程までのものを『荒節』といいます。この状態で市販されることは少なく、殆どが削り加工されます。また、荒節の燻煙成分を削り落としたものを『裸節』といい、この状態で市販されることはありません。荒節の燻煙成分を削り落とし、その後熟成させてカビ付けを行ったものを『枯れ節』といい、重ねてカビ付けを行い天日干しを繰り返したものを『本枯れ節』といいます。一般的に二番かびまでつけたものは枯れ節、四番かびまでつけたものを本枯れ節と呼びます。

鰹節のカビ付けとは

カビ付けの主な目的は、乾燥の度合いを高めるためです。カビが生育するには水分が多く必要になります。その性質を利用し、荒節の表面にカビを繁殖させることにより、節の内部に残る水分がカビによって吸い上げられ乾燥してくれるのです。

また、カビ付けには、微生物の働きで発酵熟成する効果もあります。カビ付けに用いられるカビは「鰹節カビ」といって、味噌やしょうゆに利用される麹カビの一種です。発酵中に様々な酵素を産生し、荒節に含まれる脂質や臭みを分解します。

荒節より乾燥の度合いが高まることで保存性も高まり、その分うま味が凝縮されていきます。

鰹節の選び方と削り方

鰹節には背側の雄節と腹側の雌節があります。
雄節は赤身の部分が多く、味もあっさりとしています。雄節に比べて脂肪分が多い雌節は、コクのある味わいです。よく乾燥していて重みがあり、叩くと音が鳴るものを選びましょう。
鰹節は、香りが逃げないよう、削りたてを使うことがポイントです。
削る時は、乾いたふきんなどで節の表面を軽く拭いてから、背を上にして、頭から尾に向かって手のひらで一気に押すように削ります。力を入れすぎると厚くなってしまうので注意しましょう。